インド人はネイティブスピーカーではないのに英語が堪能な方が多いイメージです。ではなぜ、インド人は英語が話せるのでしょうか?それは、インド人の英語に対する考え方に理由があります。
この記事では、インド式英語の2つの特徴や2つの考え方、インド式英語を使う具体的な方法、インド式英語特有の6つのフレーズを詳しくご紹介していきます。
インド式英語の2つの特徴
インド式英語の2つの特徴を、以下でご紹介します。
英語の発音がネイティブの発音と全然違う
インド式英語の発音は、ネイティブの発音とは全然違います。
例えば、waterやpaperなどの「r」の発音は、舌を上顎にくっつけて発音します。英語圏では、舌を後ろに巻くので上顎にはつけません。rが語尾についてる英単語のインド式の発音は、「water=ウォタル」「paper=ペパル」のように聞こえます。
英語の文法が独特
インド式英語の文法も、Hinglish(ヒングリッシュ)と言われるほど独特です。
インド式英語では、動詞の「have」を現在進行形にします。例えば、「I have a cat」を「I’m having a cat」と表現します。
また、文末に「correct」を付けることもあります。例えば、「Are you from Japan?」を「You are from Japan, correct?」と表現します。
インド式英語の2つの考え方
インド式英語の2つの考え方を、以下でご紹介します。
インド人は英語の発音にはこだわらない
インド人は英語は会話の道具だと割り切り、言いたいことを伝えることに重きを置いているので、インド式英語では英語の発音にこだわりません。
言っていることを相手に理解してもらうためには、発音ではなく文章で話すことが重要です。正しい発音をしていなくても、単語を繋げて文にして伝えれば、相手は言っていることを推測できます。
知ってる英語を使えば良い
インド式英語では、自分が知っている簡単な英語を用いて、自分が言いたいことを確実に相手に伝えることを重視しています。
例えば、「a piece of cake=簡単な」というフレーズを知らなくても、「easy」を使えば相手に伝わります。あえて難しい単語を使わずに、自分が伝えたいことが相手に伝わればそれで良しとするのがインド式英語です。
インド式英語の実践編
インド式英語を実際に使ってみましょう。以下で、インド式英語を使う具体的な方法について解説します。
動詞は「sound」「find」「give」の3つを使って話す
インド式英語では、「sound」「find」「give」の3つの動詞を使うことがポイントです。以下で、詳しく解説していきます。
「sound」の使い方
「sound」は本来「〜に聞こえる」という意味ですが、「A sound B」で「AはBのようだ」という意味でも使います。soundを使った例文は、以下の通りです。
- My mother sounds angry.(私の母は怒っているようだ)
- The rumor sounds true.(その噂は本当みたい)
「find」の使い方
「find」は本来「〜を見つける」という意味ですが、「人 find A B」で「人はAがBであるとわかる(思う、気づく、感じる)」という意味でも使います。findを使った例文は、以下の通りです。
- I find you kind.(あなたは優しい人だと思う)
- I found her idea good.(彼女のアイデアが良いと思った)
「give」の使い方
「give」は「give 人 物」で「人に物を与える」という意味で使います。また、主語には人だけではなく、物を入れることもできます。giveを使った例文は、以下の通りです。
- I gave my friend a car.(私は友達に車をあげた)
- The lyrics give me energy.(その歌詞は私に元気を与える)
前置詞は「at」と「with」を使って話す
英語には、「on・in・to・from…」などの多くの前置詞が存在しますが、インド式英語では前置詞を「at」と「with」のみを使って表すことが多いです。前置詞「at」と「with」を使った例文は、以下の通りです。
- He seems angry at me.(彼は私に対して怒っているようだ)
- I spoke to people from different countries at an international exchange event.(国際交流のイベントでいろんな国の人と話した。)
インド式英語特有の6つのフレーズ
インド式英語特有のフレーズを、以下で6つご紹介します。
passing out of college
「pass out」は本来「気絶する」という意味ですが、インド式英語では「passing out of college」のように「卒業する」という意味でも使えます。例文は、以下の通りです。
- She passed out of college in 2020.(彼女は2020年に大学を卒業した)
What is your good name?
多くの人は相手の名前を聞くときに「What is your name?」と聞くと思いますが、インド式英語では「What is your good name?」というように聞くこともあります。
ヒンディー語では、名前を聞くときにgoodの意味が含まれる「shubh」という単語を使うため、このフレーズが生まれました。
I have a doubt
インド式英語では、何か質問があるときに「I have a question」ではなく「I have a doubt」と言うことがあります。相手のことを疑っている訳ではありません。
Do one thing,
相手に何か依頼するときやお願いするときに、インド式英語では「Do one thing,」と付けることがあります。例文は、以下の通りです。
- Do one thing, I want pasta for dinner tonight.(今夜の晩飯はパスタにしてほしい)
out of station
インド式英語では、外出中や休暇中という意味で「out of station」ということがあります。例文は、以下の通りです。
- She is out of station.(彼女は今外出中です)
first-class
インド人は良いと思ったものには「first-class」をつけます。例文は、以下の通りです。
- The view from here is spectacular, first-class!(ここから見える景色は絶景だ!)
- I’m good! First-class!(めっちゃ元気だよ!)
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特徴 |
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ここでは、インド式英語の2つの特徴や2つの考え方、インド式英語を使う具体的な方法、インド式英語特有の6つのフレーズを詳しくご紹介しました。
インド人の多くが英語を話せる理由は、英語の発音にこだわらず伝えることや、知っている英単語だけ使うことに意識しているからです。
インド式英語に興味を持った方は、ぜひインド式英語で英語を勉強してみてはいかがでしょうか。
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